見た目は従来モデルとそっくりだけれど、キーボードに変化
M1搭載の最新MacBook Airと、この春に登場したIntel製プロセッサ搭載MacBook Airは、外観とボディーサイズが全く一緒だ。ほとんどの人は両モデルを見分けられないだろう。だが、1つ方法がある。キーボード最上段のファンクションキーのF4~F6に描かれたアイコンが違うのだ。 新型ではF4キーにスポットライト検索、F5キーに音声文字入力、そしてF6キーに「おやすみ」モード(全ての通知を一時的にオフにする)が割り当てられている。旧型ではLaunchPadやキーボードバックライトの明暗調整が割り当てられていた。新型MacBook AirではLaunchPadはドックから起動、キーボードバックライトの明暗調整はコントロールセンター(メニューバーの右端)から行う必要がある。 外観の違いは以上だが、内部ではMac史上最大の変化が起きている。Apple自社開発プロセッサの搭載だ。 これによって、MacBook Airという製品のコンセプトすらも変わってしまった。これまでMacBook Airといえば、MacBook Proに“遠慮”して少し遅いプロセッサを搭載するのが常だった。しかし、実際にどの程度の性能差があるのか不明瞭なコンマ数GHz違いのバリエーションが多いIntel製プロセッサと違い、M1プロセッサのスピードは、今のAppleにできるベストな性能の1種類のみだ。これはIntelのような、マイクロプロセッサ製造を主とするメーカーにはなかなかできないプロセッサの作り方だ。 おかげでApple Silicon時代は、「わずかゼロコンマ数GHzの速さの違いに数万円を出すべきか否か」といった長年の悩みから解放され、最近のiPhone同様、全ての製品にその時点で最高のプロセッサが搭載されていると、安心してMac選びができそうだ。 ただ今回、実験的な差別化なのか、M1搭載の3シリーズ6モデルの中で、ただ1つMacBook Airにだけ、あえてスペックダウンしたプロセッサバリエーションが用意されている。 他のモデルのM1は、全てCPUが8コアでGPUも8コアだが、このバリエーションはGPUが7コアと1つ少なくなっている。最も低価格なMacBook Airに搭載されるもので、このモデルではメモリも8GBと他のモデルの半分になっている。 こんな低スペックモデルで、果たしてM1の魅力を検証して伝えられるのだろうかと不安になったが、実際に試してみると、あまりにもすごい性能に最低スペックでこれなら、上のモデルはどんななのだろう、と逆に驚かされた。 続いて、M1搭載Macで動作するアプリについて見ていこう。
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