19日午前9時50分ごろ、福岡発羽田行き全日空246便ボーイング767から離陸直後に「右エンジンから出火した」と国土交通省福岡空港事務所に連絡があった。同機は同10時15分ごろ、福岡空港に引き返し、緊急着陸した。空港事務所や全日空によると、滑走路が一時閉鎖され、目的地を変更したり、遅れが生じたりした便があった。

全日空によると、同機には乗客乗員計278人が乗っていた。けが人の情報はないという。福岡市消防局にも、部品の落下やけが人に関する通報は入っていない。全日空が機体を点検し、トラブルの原因を調べる。

空港事務所によると、同機は午前9時51分に離陸し、約1分後に緊急着陸の要請があった。全日空によると、右エンジンの温度上昇が計器で確認されたため、右エンジンを停止させて緊急着陸した。トラブルが発生したのは空港の南約3・5キロ、高度約600メートル。

搭乗していた福岡市の会社役員男性(62)は「離陸して間もなくドスンと大きな音がし、照明の一部が落ちた。右エンジンで火災が起きたが運航上問題ないと機内アナウンスがあり、乗客は落ち着いていた」と話した。

窓側の席に座っていた同市の40代の男性会社員は「外を見るとエンジンから煙が噴き出し、真っ赤な炎が見えた。墜落するのではないかと恐ろしく不安だった」と疲れた様子で振り返った。

ツイッターには「右エンジンから炎が上がった」「出火して飛んでいた」といった目撃者による投稿が相次ぎ、福岡県警福岡空港署にも「爆発音がした」などとの110番が複数あった。(共同)